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a number ofとthe number ofの呼応

素材 (materials)

a number ofは「たくさんの~」「いくつかの~」であって、これを「~の数」と読むのは疑問、というのが大学受験界隈でも定式化されているところです。

the number ofの方を「~の数」とおさえます。

一歩踏み込んで、それぞれが主語を構成する場合に、通例、動詞の形はどのような形を取るでしょうか。

A number of students have chosen this new course.
(多く[何人か]の学生がこの新しいコースを選んだ)

The number of students has been increasing.
(学生の数は増えてきている。)

(ロイヤル,綿貫 p21)

引用文の動詞の形から分かるように、a number ofは「複数扱い」であるのに対し、the number ofは「単数扱い」となっています。その認識の下、動詞の形を選べるようにしておきたいところです。



ウィズダム英和から関連する記述を引用しておきます。

(1)数の一致 the number of Aは単数呼応、a (…) number of A は複数呼応するのが原則. the number ofに続く複数形名詞に引かれて複数扱いしたり、a number ofのaに引かれて単数呼応させるのは避けた方がよい。なお、numberの前に置かれた形容詞や、主語と述部が遠く離れることなどに影響を受けて、単複呼応が混乱する例が時に見られる。 ▶A small number of nuclear weapons is not fundamentally a military weapon, but a terror weapon designed to intimidate.少数の核兵器は基本的には軍事兵器ではなく威嚇のためのテロ兵器だ.

結局は、通例、ということであって、例外はありえるということなのでしょう。



a number ofに関連して、個人的に感銘を受けた訳し方の注意点を書き残しておきたいと思います。

A number of major central banks in Europe have set key policy rates at negative levels in
order to further encourage lending by making it costly for banks to hold excess reserves
at their central banks.
(欧州の主要中央銀行のうち既に4行が、主要政策金利をマイナスとしている。そのねらいは、各市中銀行中央銀行に保有する超過準備にコストがかかるようにすることで、市中銀行の貸し出しをより一層促すことにある。)

(「世界銀行 GLOBAL ECONOMIC PROSPECTS 2015年6月」p3)

冒頭のA number ofを「たくさんの~」と訳す前に、まず具体的にマイナス金利を導入した欧州の中央銀行が当時何行あったのかを考えてみるべきです。2015年6月時点ではユーロ圏、デンマーク、スイス、スウェーデンの4行がマイナス金利を導入していたそうです。この具体的な状況を受けて、A number ofを安易に「たくさんの~」と訳しにかかってもよいものでしょうか。たった4行だけ、とも取れる状況ですから、こうは訳しにくいところです。ここは「4行の~」と具体的な数字を入れてしまうのも手だと思います。また、「いくつかの~」の方を選択してsomeのニュアンスで訳してもよいのではないかと思います。