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howとwhat … likeのちがい

様態のhow「~はどうですか(~はどのような様子ですか)」と、その類似表現としてセットで覚えている人も多いと思われるwhat … likeの違いについてです。

We generally use how to ask about things that change ― for example people's moods and health. We prefer what … like to ask about things that do not change ― for example people's character and appearance.


Practical English Usage(3rd edition), Oxford: Oxford university press, pp.228.


howは変化するものについて尋ねる場合
what … likeは変化しないものについて尋ねる場合

に、好んで用いられるとのこと。例文として

How's Ron? ~ He's very well.
What's Ron like? ~ He's quiet and a bit shy.
How does she look today? ~ Tired.
What does she look like? ~ Short and dark, pretty, cheerful-looking.


Practical English Usage(3rd edition), Oxford: Oxford university press, pp.228.

が挙げられています。

同様の記述が田中実編著『英語構文ニュアンス事典』(北西堂, 1999)pp199-200にも見られます。

(1)What's your husband like?
(2)How's your husband?


 相手のご主人のことを聞く場合、(1)も(2)も使えるが、両者はその質問の意図が異なる。すなわち、(1)は「あなたのご主人ってどんな方?」という意味で、ご主人の<永続的>な性質をたずねている。そこで、その答えとしては、例えば、He's a nice person.(素敵な人よ)とでも答えておけばよい。
 他方、(2)は「ご主人の具合どう?」と<健康>についてたずねているので、その答えとしては、例えば、He's very well.(とっても元気よ)ぐらいでよい。
 つまり、<健康>状態は、人によって日々変わる可能性がある事柄なので、How…?は、いわば<一時的>な状態についてたずねるのに適した言い方である。そこで、


(3) How does your boss look like?


 (3)は、「今日の課長の様子は?」とたずねるような場合で、その答えとしては、例えば、Furious.(おかんむりさ)とでも言っておけばよい。


howは<一時的>な性質を尋ねる場合
what … likeは<永続的>な性質を尋ねる場合

に用いられるとのことです。

さらに同書において、

(1)What was the film like?
(2)How was the film?
 新作の映画を見に行ったAさん。その彼に同僚が感想を求めた。「どう、おもしろかった?」では、その同僚が口にした言葉を表すとすれば、(1)それとも(2)?


(1)は<客観的な批評>を求めるような場合に使われ、(2)は<個人的な感想>を聞くようなときに使われる。つまり、What … like?とHow …?による質問の仕方があるが、映画やコンサートなどの催し物についてコメントを求める場合、上のような違いが生じる。
 よって、上の場面では、(2)を用いるのが適切である。

howは<個人的な感想>を尋ねる場合
what … likeは<客観的な批評>を求める場合

という区別が紹介されています。<個人的な感想>とは、移ろいやすいもの、変わりやすいもの、つまり<一時的>なものですし、<客観的な批評>とはつまり個人の主観によっては動かし難いもので、<永続性>と同カテゴリーのものと考えることができますから、上述の<変化するもの>⇔<変化しないもの>、<一時的>⇔<永続的>という対比とマッチする区別だと考えることができると思います。

ちなみに、

(1)What's the weather like today?
(2)How's the weather today?


 「今日の天気はどうですか?」とたずねる場合、(1)と(2)はほとんど同じように使われる。というのは、天気については、客観的意見・主観的意見と区別する必要はなく、ありのままの空模様を相手に聞くのが普通だからである。

中学の教科書でも扱われていた(る?)表現ですが(New Horizonだったでしょうか)、特に教科書上区別されずに同表現といった具合に紹介されていたように思います。それは存外不適切ではなかったということでしょうか。

綿貫陽、マーク・ピーターセン『表現のための実践ロイヤル英文法』(旺文社, 2007)pp219にさらに突っ込んだ記述がありました。

How is the weather in New York today?
(今日のニューヨークの天気はどうですか)
●答えは簡単にHot.(暑いです)とか、Cold and cloudy.(寒くて曇っています)などでもよい。また、こうした質問はtodayとかin Mayとか限定して尋ねるのが当然多い。何もつけられていないときは、「」のことを尋ねられているのか、「一般的に」尋ねられているのかは、ふつう文脈でわかるはずである。「一般的に」尋ねられた場合の答えには、in (the) summerとかそれぞれ限定して正確に答えればよい。


What is the weather like in Montreal in the spring?
(春のモントリオールの天気はどんなものですか)

つまり、天気を尋ねる表現においても、やはり両者の区別は暗黙裡になされているということだろうと思います。

howはやはり、<変化するもの>であり<一時的>なものである<今>の天気について尋ねる場合に、
what …likeは<変化しないもの>であり<永続的>なものである<一般的>な天気について尋ねる場合に、

それぞれ用いられるということでしょう。その際には分かりやすいように、前者にはtodayとかin Mayなどをつけて「今の(時点の)天気どうなの?」というニュアンスをはっきりさせ、後者にはin the springなどの幅のある期間を表す表現をつけて「この期間中は(一般的に)どんな天気なの?」というニュアンスだとはっきりさせることが普通だということだと思います。

おまけで『ウィズダム英和』(三省堂 2010)から、形式論として

通例howは「形」「副」について、whatは「名」について聞く場合に対応する。 ▶"How does it taste?" "It tastes salty." 「それはどんな味がしますか」「塩辛いです」 / "What does it taste like?" "It tastes like chicken." 「それは何の味がしますか」「鶏の味がします」.

という記述がありました。