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Translation Practice part 1: causation [causal relationship]

The speed and low cost of computations have resulted in new computer-oriented techniques.

(直訳)計算のスピードと低コストが新しいコンピュータ志向の技術に帰した。

(意訳)計算が速いこと、計算にコストがかからないことで、新たなコンピュータ志向の技術が生まれている。

(模範訳例)(コンピュータは)迅速かつ低コストの計算が実現できるということから、これまでにさまざまなコンピュータ応用技術が開発されてきた。

(反省点)

  • techniquesが複数形であるだけで、「さまざまな~」を入れている。
  • 現在完了形(継続用法)の訳として「これまでに~てきた」を用いている。
  • orientedを「応用」としている。longmanでは「giving a lot of time, effort, or attention to one particular thing」とある。「コンピュータに時間や労力、注意を向けた」、「コンピュータ向きの」というニュアンスで「(コンピュータ)応用(技術)」としているのだろう。なるほど、という感じ。
  • result in を因→果と捉える点は問題ない。「実現できる」という表現を挿入して因果関係を明確にしている。

 

An analysis of the specimen showed the presence of additives harmful to the human body.

(直訳)標本の分析は添加物の存在が人体に有害であることを示した。

(意訳)その標本を分析したところ、中の添加物が人体に有害であることがわかった。

(模範訳例) 試料を分析したところ、人体に有害な添加物が含まれていることが分かった。

(反省点)

  • showを「Sしたところ、~が分かった」としたのは同じ。
  • analysisなどの動詞を名詞化したものは、analyzeと動詞に引き直して「分析する」とするのがよい場合が多い。いわゆる名詞構文というやつで、高校でも教えられている。
  • specimenは「標本」としたが、標本は「生物・鉱物・植物などを研究資料とするために、適当な処理をして保存できるようにしたもの」(goo辞書)というイメージがどうしてもあるので妥当でないか。有害物質が含まれているかを調べていることから、分析装置などにかけて調べる「試料」がよいのだろう。 試料「分析・試験・検査の対象として使う物質や生物。サンプル。」(大辞林
  • presenceを「中の(添加物)」と形容詞的に捉え直したが、「(添加物が)含まれている」と動詞的に捉え直した方がたしかによさげ。

 

Careful workmanship will eliminate surface flaws.

(直訳)注意深い腕前は表面の傷を排除するだろう。

(意訳)丹念に手をかければ、表面の傷はなくなることでしょう。

(模範訳例)慎重に作業すれば、表面に傷はつかない。

(反省点)

  • 「~すれば」のつなぎはOK。
  • eliminateは「to completely get rid of something that is unnecessary or unwanted」(longman)、「(望ましくないもの)を除去する」(goo辞書)という意味。ここでは、<原因>によりあるものをないものにする<結果>のか、<原因>によりないものをないままにするのか<結果>、因果の捉え方が問われている。主語が道具や手段の類ではないため、後者だと捉えるのが妥当ということらしい。イマイチ納得できないが。

 

Revenue of a business adds to the owner's equity and expenses decrease the owner's equity.

(直訳)ある事業の収益は事業主の資本を増加させ、費用は事業主の資本を減少させる。

(意訳)収益により事業主の資本は増加し、費用により減少する。

(模範訳例)収益が発生すればその分だけ所有者持分が増加し、費用が発生すればその分だけ所有者持分は減少する。

(反省点)

  • 「発生すれば」、「その分だけ」などの言葉を補うと分かりやすくなるとのこと。
  • owner's equityは「所有者持分」だそうだが、そんな言葉聞いたことがないけれども。単に「持分」で十分な気がする。「資本」は純資産に属する株主資本を意味するつもりでそうしたが、株式会社形態以外でも使える「持分」が無難か。

 

The facilities enhance the attractiveness of the condominium.

(直訳)その施設は、そのコンドミニアムの魅力を高めている。

(意訳)その施設があるので、コンドミニアムが魅力的になっている。

(模範訳例)これらの施設があることで、マンションの魅力が高まっている。

(反省点)

  • theをどう訳すかがまず問題。「これら」と訳すのは割りかし勇気がいる。しかし、例えば、地図や設計図面などを見ながら、「それらの(その)施設により」と言うだろうか。おそらく言わない。「これらの施設により」と図を指しながら説明するのが普通だと思われる。condominiumの方のtheだが、「これらの」と繰り返すのは不格好なので省いたということだろうか。
  • condominiumは米国等でいう分譲マンションなので「マンション」と訳してよいということだろう。日本では「コンドミニアム」という呼称は一般的ではないっぽいので避けたほうがよいだろうか。

 

Foreign materials on the fixture can produce an error in working location.

(逐語訳)固定台の上の異物は工作物の位置に誤りを生じさせることができる。

(翻訳)固定台の上に異物があると、工作物の位置がずれることがある。

(模範訳例)固定台の上に異物があると、工作物の位置に誤差を生じることがある。

(反省点)

  • foreign materialsが無冠詞なので、「~ならば」「~の場合」という仮定の意味に捉えることができる。主語が無冠詞だったり、主語に不定冠詞が用いられている場合は、仮定の意味になる、というのを以前某翻訳セミナーで聞いたことを思い出す。
  • errorは「誤り」というより「誤差」が適切。辞書にも出ている。「ずれ」はその意図でそうしたが、どうだろうか。
  • 「error in ~」で「~の誤差」は日英用に覚えておきたい。

 

Reforming state enterprises will mean as many as 50 million additional jobless consumers.

(逐語訳)国有企業を改革することは5千万人もの追加の無職の消費者を意味するだろう。

(翻訳)国有企業の改革を行えば、さらに5千万人もの失業者を生みだすことになるだろう。

(模範訳例)国有企業の改革を実施すれば、さらに5千万人もの消費者が失業することになる。

(反省点)

  • meanが因果を示している。
  • jobless consumersは「失業した消費者」とするよりは「消費者が失業する」と動詞化して訳すのがうまいやり方。拙訳は消費者という語を思い切って削り「失業者」としたが、おそらく訳抜けと評価されることだろう。
  • additionalを「さらに」と訳す例を他にも見たばかりだったのでそうしたが、うまくいったようだ。
  • willをどう訳すか。「~だろう」と機械的につけるのではなく、ぴったりとした表現を探したいところ。ここは、必然性を意図して「~することになる」と訳すのがよいということだろう。

 

Machine tool sales to Russia created a great fuss.

(逐語訳)ロシアへの機械道具の売上は大きな騒ぎを生み出した。

(翻訳)ロシアに対する工作機械の売上げがもとで、大きな騒ぎとなった。

(模範訳例)ロシアに工作機械を売却したことで、大変な騒ぎが起こった。

(反省点)

  • createが因果を示している。「がもとで」でもよいと思われる。
  • ここのsalesはいわゆる収益たる「売上げ」というより、sell「売却する」を名詞化したものと考えるべきだった。
  • machine toolは「工作機械」。

 

Continued rampant inflation leads to social collapse.

(逐語訳)継続する激しいインフレは社会の崩壊へ導く。

(翻訳)激しいインフレが続けば、社会は崩壊する。

(模範訳例)激しいインフレが続くと社会が崩壊する。

(反省点)

  • 模範訳例とほぼ同一で落ち着いた。
  • 「けば」か「くと」か。後者の方が座りがよい気がする。
  • lead toは因果を表す典型的な表現である。
  • continuedを能動態的に捉え直して「~が続くと」とするのがよい方法。
  • lead toは「原因が一定の時間をかけて結果をもたらすような関係を示す」。

 

Its hardness depends upon carbon content.

(逐語訳)その硬さは、炭素内容に依存する。

(翻訳)その硬さは、炭素がどのくらい含まれているかによる。

(模範訳例)その硬さは、炭素含有量によって変わる。

(反省点)

  • depend onの意味については、昔のターゲット1900に「~に依存する」と書かれていたように思う。この頃は、「~次第だ」「~に左右される」と教えるのが受験業界の定跡となっている。「~は…により決まる」「~は…により変わる」「~は…に欠かせない」といったアレンジもできるようになっておきたい。
  • carbon contentは「炭素含有量」であるとのこと。「内容物」すなわち「どれくらい含まれているか」と置き直すのはありかと思う。
  • 「硬さは~による」の対応は許容範囲と思われる。よりはっきりさせたいなら「硬さ如何は~による」とするか。しかし硬い。

 

The heat brought about the chemical reactions.

(逐語訳)その熱はその化学反応を引き起こした。

(翻訳)その熱により、その化学反応が起こった。

(模範訳例)この熱が発生したためにこれらの化学反応が起こった。

(反省点)

  • bring aboutが因果を示している。「出来事をもたらす関係」。
  • 模範訳例は「発生した」を補っている。
  • theを「この」と訳するのは勇気がいるが、ここは想定される場面によって「その」も十分ありえると思う。要は話者と対象の物理的あるいは心理的な距離如何の問題であって、例えば少し離れた場所で生じている熱や化学反応について話しているのなら、「その」でもよいはずである。

 

The slowdown in bank lending caused shifts in the composition of borrowers.

(逐語訳)銀行貸出の鈍化は、借り手の構成の変化の原因となった。

(翻訳)銀行貸出が鈍化したことにより、借り手の構成が変化した。

(模範訳例)銀行貸出が鈍化したことにより、借手の構成に変化が生じた。

(反省点)

  • causeは因果を示す表現。
  • slowdown「鈍化」、shift「変化」は出てくるようにしたい。
  • bank lendingは「銀行貸出」なのか「銀行融資」なのか「銀行貸付」なのか、よくわからない。
  • borrowersは「借り手」なのか「借手」なのか。こういった問題はよく生じる。法律用語などでは一々正規の表現が決まっているけれど、こういった経済・金融用語については?

 

The effects of inflation created difficulties for many companies.

(逐語訳)インフレの影響は多くの会社に困難を創造した。

(翻訳)インフレの影響で多くの会社が問題を抱えるにいたった。

(模範訳例)インフレの影響で多くの企業が苦境に立たされた。

(反省点)

  • ここのcreateは因果を示している。
  • difficulty「苦境」「窮地」はgoo辞書(ランダムハウス)にも出ている訳。

 

These problems, which precipitated the budget stalemate in Washington, are rooted in the federal government's failure to balance its budget.

(逐語訳)これらの問題は、それらはワシントンの予算の行き詰まりを引き起こしたのだが、連邦政府の予算の均衡の失敗に起因する。

(翻訳)ワシントンの予算の行き詰まりを引き起こしたこの問題は、連邦政府の予算の均衡の失敗によるものである。

(模範訳例)こうした問題が発生し、議会の予算審議が停滞する事態に至った背景には、連邦政府が財政の均衡を実現できなかったということがある。

(反省点)

  • theseを「これら」と訳す例は上でも見られたが、ここでは「こうした」としている。非常に柔軟な訳という印象を受ける。
  • 非制限用法の関係詞節をどう扱うかは難しい。一度切って、「そしてそれは~なのですが」のようにするか、単に名詞修飾である点を重んじて「~した○○」とするか。模範訳例はどちらかといえば前者だが、それよりも一歩進んで工夫している。すなわち、「These problems, which precipitated~」を「これらの問題、それは~引き起こした」とせずに、「これらの問題が発生し、~に至った」としている。
  • precipitateは好ましくない状況をもたらす因果表現。「to make something serious happen suddenly or more quickly than was expected」(longman)。
  • be rooted inは「~に根ざしてる」ぐらいの意味だと思われるが、間接的な遠因を示している。ここでも模範訳例に工夫が見られ、「~によるものである」とはせずに「…の背景には~ということがある」としている。
  • Washingtonは地名というよりもワシントンに集中している行政機関、ここれではUS Congressを表してるようだ。
  • stalemateはチェス用語で指す手がなくなって引き分けになる場合の呼称。「行き詰まり」が定訳っぽいが、予算が行き詰まると訳したところで、それが具体的に何を意味してるのかいまいちピンとこない。模範訳例では「予算審議が停滞した」と解釈したようだ。
  • balanceも多義的な単語だが、ここは単に「均衡」でいいと思う。balance the budgetで「財政を均衡させる」「財政の均衡を図る」。

 

Lower fracture strength of the material will produce surface flaws.

(逐語訳)素材のより低い破壊強度は表面の傷を生み出すだろう。

(翻訳)破壊強度が低い素材だと、表面に傷ができる。

(模範訳例)これ以上素材の破壊強度が低くなると、表面に傷を生じることになる。

(反省点)

  • 以前、スマホに関する文でlonger press on the buttons「ボタンの長押し」という表現を目にしたのを思い出し、lowerを単に「低い」とした。比較級はあまり「より」とは訳されない感覚があったのだが、模範訳例では条件節に捉えなおす形で「これ以上~があると」としている。
  • 比較級である点+willが用いられている点に着目すると、「仮定される状況にある事物と現時点の事物の比較」だと考えられるので、条件節的に訳すことができる。
  • fracture strength「破壊強度」。これは専門用語であるようだ。
  • materialについては工作する対象としての「素材」という訳がパッと浮かんだが、問題なかったようだ。
  • willはやはり必然性を示す「~することになる」「~するものだ」という訳がよいと思う。